大根の海老そぼろ餡かけ

冬の煮物の定番大根です。何と炊いても
美味しいですが今回は海老そぼろ餡かけ
をご紹介いたしましょう。

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冬になると大根をこっくり炊くとほんとに美味しいですね。今回は
この大根の煮物を例に煮物のコツをご紹介いたしましょう。
料理屋では炊き合わせと申しますがまあ煮物のことですね。
この野菜などの煮物をするのに使う出汁をよく八方だしと言います。
八方美人の八方で何にでも向くという所からきています。 (^▽^)
この八方だしですが要するに煮物につかうかなり濃い目のかつおだし
に味を含ませたものをこう言います。八方だしにも 酒八方
味醂八方 旨だし八方など いろいろありまた分量なども人によって
まちまちですが 要するに 酒の入った煮物用のだしを酒八方
醤油と味醂同量の割合のものをうまだし八方 味醂と酒の甘め
の煮物だしを味醂八方というわけです。  

普通は酒八方と旨だし八方でほとんどこと足りますが要するに醤油が入っていいものが旨出し八方で色をつけ
たくないものには酒八方をつかいます。 分量は要するに食べてみてちょうど良い味になればいいので好みで
いいのですが一応基準をかいておきましょう。

酒八方     出し汁 10 に 酒  1〜3 塩 全体量の2パーセント以上
                            〈ここでもやはり塩はゲランドです)
旨出し八方  出し汁 10 に  醤油 味醂 同量のものを(要するに返し醤油です) 1.5〜3
            出汁に酒を加えても可  
           前出の返し醤油を是非常備して下さい。 何かとほんとに便利ですよ。
ここで少し 塩分とか醤油の量についてお話しましょう。 一体人はどのぐらいのパーセンテージから塩分を感じる
かご存知ですか? 実は人間の体液とか血液の塩分濃度は約0.8パーセントなのだそうです。
ですから人はそれ以上の塩分濃度のものでないと塩辛みを感じないのです。(ちなみに閾値は0.2パーセントです)
ですから吸い物などは約1パーセント前後の塩分でちょうど良いと感じるのですね。 通常は1.2パーセントです。
煮物などにはもっとしっかりと味がついてないと美味しく感じませんので約2パーセントからというわけです。

さて大根ですがよく米のとぎ汁でゆがくとか言われますがわざわざとぎ汁を
用意しなくても米を軽く一掴み振り入れてゆがくとよろしいです。大根も
昔のものほど灰や臭みなども今のものはありませんのでこれで十分です。
適当に輪切りにしますがかなり分厚く内側の線の中までむかないとすじが
やはり残りますね。けちってはいけません。昔から大根や小芋は左手で
剥けといわれますよね。剥いた皮の部分は大根きんぴらにでもしましょう。
これも結構美味ですよ。 あと丁寧にやるには面取りもしたほうがよろしい
ですね。 しっかりと竹串がすっと通るまでゆがきます。
大根だけでなく野菜などはなんでもこの後しっかりと濃い出し汁で出し煮
込み
しなくてはいけません。ここがこつですね。しっかりと旨みをじっくりいれて
やることによってあまり旨みのない野菜は美味しくなるのです。

大根や冬瓜などはその代表でかなり濃い旨みのある出汁で出し煮込み
してやらないと美味しくなりません。それと八方だしにしたててしっかりと
最低でも吸い口以上の味付けをしておかないとあとでどんなタレや味噌
をかけても水臭くて美味しくありませんね。 下味をちゃんとつけておくのが
最低条件です。

海老はやはりさっと霜降りをしてからできれば酒の入った旨だし八方で
さっとたいてこれも吉野葛でとろみをつけた銀餡に仕立てて注ぎかけます。
八方だしに使う場合も当然酒や味醂は煮切ってアルコールを完全に飛
ばしておきます。この料理はすごく簡単にみえますが実は美味しく仕上げ
るのはすごく難しいものです。 というのは少しの海老などからは旨みが
なかなか大根には乗らなくてなんとなく水臭いだけの料理になってしまう
からです。コツは先程の濃い出汁での出し煮込みです。 この出し汁が
濃厚でなければ全然美味しくありません。 

おでんや鶏肉といっしょに炊いた大根が何故簡単に美味しくなるかというのはおでんのすじ肉や鶏肉から旨みがでて
大根に自然に染み込むからなのですね。 このあたりの理屈を理解していないと大根や冬瓜などの料理はうまくい
きませんね。ご家庭で簡単に大根を美味しく炊くのはやはり鶏肉といっしょに炊くのが一番手っ取り早いでしょうか。
                                                         (^▽^)
あと 変わったところでは チキンブイヨンで出し煮込みしたこの大根に ブルーチーズを生クリームと牛乳で溶かして
作ったソースをかけても実に美味ですよ。 この場合もしっくりと下味をつけておいてください。 
大根のこつは  出し煮込みと  下味  です。  味噌田楽なども全く同じ理屈ですね。 風呂吹き大根も
湯がいただけの大根などではもっての他です。    
                                      冬の大根と八方美人の八方だしでした。