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返し醤油
引き続きご家庭でも作りおきしておいて便利なものを
ご紹介していきましょう。
今回は和風料理の漬けたれの素のようなものです。

これは通称返し醤油とか返しと呼ばれるもので要するに
天だしなどの素になるものです。通説で天だしは 4:1:1の
割合でといわれますが、この醤油 1 と本味醂 1 の
ものをあらかじめ作っておくというわけです。
返しはよほど暑いところでない限り常温で保存できますし、
これがあらかじめ用意してあるのとないのとでは手間が
断然ちがいます。是非ご家庭でも作りおきしてみてくだ
さい。返しは醤油が1と味醂が1の割合で作ってあるの
ですから、たとえば天だしを作るとすれば返しをお玉に1杯
、かつお出汁がお玉に2杯注げばすぐに4 1 1 の
天だしができるというわけですね。 3 1 1 で少し多め
に砂糖をたせば丼だれになりますし、6 1 1 ぐらいなら夏場のそうめんだしになります。
とにかく なにかと重宝ですよ。
 

それでは返しの作り方ですが本味醂と醤油を同量用意します。 できれば1升ビンがいいですね。
何故かというと、保存するのに口が小さいので蒸発が少なくて済むのと、ラップなどで簡単に密閉でき
るからです。味醂は本味醂です。所謂味醂風調味料ではだめです。    本味醂を鍋に全量
入れて火にかけ、沸騰したらそのまま火を小さくしてアルコール分を全部飛ばします。 目安はマッチ
などで火を近づけててみて火がつかなくなるまでですが、ご家庭では火をつけると最初の頃はかなり
炎が立ち上がりますので換気扇をつけて十分用心して下さい。もし火が出ても慌てずガスの火を
切ってほうっとけばすぐに味醂の火は消えますので、火が消えてからまた沸騰させてアルコールを飛ば
してください。間違っても慌てて何かを被せたり動かしたりしないように充分に注意して下さい。

醤油は昔は関西でも返しには濃口を使っていましたが、最近では薄口を使いますね。 薄口でも
醤油はすぐに熟成が進んで色は黒くなりますし、味も濃厚になってきます。アルコールが飛んだ味醂
に醤油を注ぎいれ、今度は一煮立ちして吹いてきたらすぐに火を止めてください。こうすることによって
生醤油臭さが取れるのです。醤油を入れてからは絶対に目を離さないようにしてください。醤油は
沸騰したらすごい勢いで吹き上がりますので油断してるとガスレンジが醤油だらけになってしまいます。

ちなみに濃口醤油と薄口醤油の違いは熟成の進み具合で色の濃さが違うのだそうです。
塩分濃度はどちらもほとんど同じで約17パーセントです。色が濃いので濃口のほうが辛いと
思っていらっしゃる方が多いですが実は塩辛味は同じです。


さて完全に冷めてからまた1升ビンに入れて冷暗所で保存して、使うほどずつ小出しして蒸発して
詰まらないようにして下さい。 蛇足ですが薄口はやはり東丸がよろしいでしょう。濃口ならやはり
キッコーマンの特選ですね。濃口は料理につかうのなら昔ながらの特選濃い口のほうが断然味が
よろしいです。       これにかつおだしがあればいつでも何でもすぐにつくれますよ。
                                                            (^▽^)