酒とワインと食文化 よもやま話 © Japanese Restaurant Kakiko 
           All rights reserved.

さて前回土瓶蒸しをご紹介するような季節になってきましたね。
今回は少しお酒についてのよもやま話でもさせていただきましょうか。料理と酒の出会いです。

暑い夏にはなんといっても生ビール。 そして夏の夕暮れの小粋なうすら暗い街角では
やはりボサノバの流れる空間にワンショットといきたい気分ですが、紅葉を意識するような季節
になってくると、日本酒かワインでじっくりと腰を落ち着けてという気分になってきますね。

当店で提案させていただく日本酒 おもに純米吟醸酒やワインなどは信頼のできる酒屋さん
からいろいろとサンプルとして取り寄せてもらい味見をいたしますが、そのような時はたいがい
他の人の意見も聞きたいので、友達の家に私が酒とワインを持ち込んで一緒に飲んでもらう
ことにしています。 さてその時ですが友達も酒を馳走になるのだからと気を使って、いろいろ
つまみなど持ち寄ってくれるのですが、いろんなものを無作為につまんで飲んでみるといろんな
発見がありますね。  
多いときには 吟醸酒を十数種類とワインも数種類用意したことがありましたが、先ず最初に
いろんな吟醸酒を呑み比べながら友人が持ってきてくれたするめや塩辛、明太子などつまん
でおりました。この酒は香りもがどうとか、味が軽いだの美味いだの、やんややんやと飲んでおりました
が、さて今度はワインに移ろうかということになりシャブリやボルドーなどを開けて飲むことになり
ました。  するとワインの味よりも、驚いたのは今までなんとも思わなかったするめや塩辛が
ワインを口に含んだ途端に、なんとも生臭くなってしまいました。 日本酒を飲んでいた時は
全く無意識に食べれていたものが、ワインを口に含んだ瞬間にこんなにも生臭くなるとは・・・。
すぐに ゴルゴンゾーラ等のブルーチーズや カマンベールなどの白カビチーズにつまみを代えて
ワインのテイスティングに移りました。
さて ワインのテイスティングも一通り終り、後はゆっくりと残った好きな酒を飲みながら話に花が
咲いておりましたが、なんの気無しにチーズを食べた口で先程感心した吟醸酒を口に含んだ
ところ、今度はチーズが何とも急にまた臭く癖のある味に変ってしまいました。

なんともその国の食文化というものは、全てが複合的に影響し合いながら育まれたものなのですね。
やはり日本酒には日本の食が出会いのものとなっており、またワインにはワインを育んだ国の
食が当然マッチするのが食文化全体の自然の摂理なのでしょう。 
当店は日本料理ですので、まず吟醸酒等日本の酒をメインに吟味して選んでおります
が、白ワイン シャンパンなども日本料理のこれには合うといったものも探しています。
意外ですが シャンパンは天婦羅などにはよく合いますね・・。 シャブリもかき料理には定番
ですが魚料理にもいいですね。しかし何と言っても とりあえずビール! やはりこれが圧倒的
多数派ですけどね。  (^_^;

お酒の上がれない方は当然お茶でということになりますが・・・。 うちでは一応びールなどの
宴席でグラスが無いととおっしゃる方にはウーロン茶もご用意しておりますが、はっきりいってこれは
料理には合わないように思います。  ウーロン茶でなくてもよろしいかたはご遠慮なく 
『お茶下さい。』 とどうぞおっしゃって下さい。 
そのほうが絶対に料理は美味しいですから・・・・。(^▽^)

酒とワインと食文化と   お茶  でした。