筍ご飯 春の香り第二段

はしりの木の芽和えの次は
中ぶりの 筍1本で4人前ほど作れる筍ご飯です。

さて筍のはしりの頃にはまだまだ値段も高価で木の芽和え
ぐらいしかなかなかできませんが、すこし市場に筍が顔を出
す頃になると値段もすこしこなれて来ます。四月の初旬でし
ょうかね。この頃には中ぶりの筍1本か2本で充分4人前は
作れる筍ご飯ならご家庭でも気軽につくれます。
今回はこの筍ご飯のこつをアップしてみましょう。

筍ご飯というのは要するに筍の炊き込み御飯ですね。これも筍の季節の出来るだけ最初
の頃にお作りになると素晴らしい春の香りとその訪れを感じることができます。筍もそんなに
多量には要りませんので、出来ればまだ筍が珍しい時期に一度作りたい料理です。この時期
の料理の季節感と、そこからくる感動はほんの1週間で変わってきますので、旬の感覚を研ぎ
澄ましてアンテナを張っておく必要があります。 でもタイミングがぴたっと合えば御家族にも
本当に喜んでもらえる料理ですので、是非一度桜の咲いている時期に御作りください。

さてそれでは作り方です。 
@ 先ず当然ですが人数分の米を洗って用意します。通常のように洗ってから最低でも
20分は置きましょう。米は炊き込み御飯ですので出来ればあまり粘りの強くないもの
合いますね。 最近はこしひかりが人気のようですが、私は炊き込み御飯にはこしひかりは
使いません。 もっとぱらりと炊ける米の方が合ってるのではと思います。
これはあくまでも好みですので、どうしてもこしひかりがお好きな方は勿論こしひかりで炊いて
下さい。    ちなみに私は宮城産ひとめぼれを使っています。 (^▽^)  
A 筍は前出のだし煮込みした筍を適当に切り分けます。洗い米を釜に入れて筍は適当と
思われる分量を入れてください。

B ここにだし煮込みした出汁をいれて足らなければかつおと昆布の出汁を足して炊きます。
  また隠し味に少量酒をいれても結構です。筍には酒が良く合います。  また出汁は
  かなり濃い目のものでないと台無しです。 筍自体には旨み成分は全くありませんので
  ご飯を炊く出汁は旨みの充分ある出汁で炊かないと美味しくなりません

  しっかりと濃い出汁を取って下さい(何はなくともかつをだしのページをご参照ください)。
C 味付けは炊き込みご飯のページで詳しく説明しております。ご参照下さい。
  筍ご飯の場合あまり濃い色より、淡い色の方がよろしいので薄口を使いましょう。
  だし煮込みのだしにも塩を入れていますので米の量の一割弱の薄口で丁度良く
  なります。できれば筍と丁度同じぐらいの色合いに仕上げたいですね。
D さてこれで炊き上がりましたら、せっかくの春の香りですから木の芽はたっぷりと使いましょう。
  木の芽味噌のページでお話したように、木の芽はできるだけ軸の細い葉の小さなものを
  求めて下さい。 軸が太くてそのままでは使えないようなら軸を取って葉だけにするか、根元
  の太い所だけ軸をとってから刻んで使ってください。    とにかく木の芽がたっぷりと香りま
  せんと、この時期の筍ご飯の価値と感動は半減してしまいます
。ここはひとつ奮発して高価
  ではありますが良質な木の芽をたっぷりとお使いください。 
                春の感動が香りの高さに比例すること請け合いです。 (^▽^)

現在ではほとんどの野菜が促成栽培で大方一年中出回るようになりました。とても便利
なようですが、逆に日本料理の食文化に大事な要素である季節感もなくなってしまって、
料理の香りと素材によって季節の移り変わりを感じるというような侘びも薄れてしまいました。
しかしこの筍だけはこの時期しか出回らない数少ない食材です。
そう云う意味では、筍は日本料理に残された数少ない季節の侘びを感じさせてくれる食材でしょう。
                            春の香りとそれに比例する感動・・・でした。
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